カレーライスやシチューで箱に「野菜を炒める」と書いてあるのはなぜ?

カレーライスやシチューを作るとき,箱を読むと,たいていお肉と野菜を炒めてから水を加えるとかいてあります。どうして?と思ったことはありませんか?まあ,炒めることで,煮崩れしにくくなる,旨み成分が閉じ込められる,そんな理由があるのかなあと思いながら疑問に思っていました。そこでちょっと調べてみると・・・。

表面に皮膜ができて旨みや栄養素が閉じ込められる

ニンジンやジャガイモは油で炒めると,表面が固くなり,さらに全体が油で覆われるようになります。その結果煮崩れを防ぐとともに,野菜の中の旨みや栄養素が閉じ込められ,おいしく感じられるそうです。

ちなみにお肉も同じで,煮崩れを防ぎ,旨みを閉じ込める効果があるようです。

玉ねぎを炒めるのは,独特の甘みと豊かな風味が出るから

玉ねぎを炒めるのは,少し理由が違います。玉ねぎには硫黄化合物などの辛み成分と,ショ糖などの甘み成分とが含まれているそうです。炒めることで,熱に弱い辛み成分が壊れてなくなり,熱に強い甘み成分が残り,あの独特の甘みと豊かな風味が出るということです。じっくり炒めた玉ねぎは本当に甘いですよねー。

根菜類は水から緩やかに加熱しても甘みが出る

ところで和食では,根菜類は水から弱火でゆっくり加熱することが基本だそうです。そうすることで,酵素が活性化して根菜の甘みが増すそうです。otosanはオニオンスープが好きなので,ジックリ玉ねぎを30分くらい炒めて作ります(最近作ってないなぁ)。カレーライスのときも玉ねぎをじっくり炒めるのが我が家のおうちカレーです。

わが家の結論

ニンジンやジャガイモを炒めるとき,へらで混ぜ合わせていると,ジャガイモが崩れませんか?かといって混ぜないと全体が炒まらないし・・・。また,肉が鍋にこびりつくときもあります。この辺がどうしても気になります。

そこで,鍋で炒めるのは玉ねぎのみ。30分以上かけて飴色になるまでジックリ炒めます。その間に,お肉はフライパンで炒めます。玉ねぎが飴色になったら,一口大に大きく切ったニンジンとジャガイモと炒めたお肉を鍋に入れて,そこに砂糖大さじ1と適量の水を加えて弱火で煮ます。沸騰するまで30~40分,それから20分くらい煮込みます。ごろごろとした野菜が入ったカレーが好きなので,こうしてコトコト煮込むことで野菜が煮崩れもせず,味わい深くておいしくなります。もっともジャガイモは煮込みすぎたときは崩れてしまいますが・・・。

サラダ油で炒めてもおいしいと思いますが,時間はかかっても水から煮込んでも同じようにおいしいし,その方が好みに合っています。これがわが家のおうちカレーのレシピになっています。野菜を水からコトコト煮込むカレーも一度試してみてください。

「火を止めて粗熱を取ってからルウを割り入れる」と箱に書いてあるのはなぜ?粗熱を取るってどのくらいの温度にすればいいの?

自分も子どももカレーが大好きなので,おうちカレーをよく作ります。そのとき,いつも疑問に思っていたのが,「火を止めて粗熱を取ってからルウを割り入れる」と書いてあることです。

「どうして火を止めるの?」「粗熱を取って何度くらいになればいいの?」というのが謎でした。


火をつけたままだと,とろみがついたとき突沸して危険だから?

沸騰したままだとルウを入れたときはねて危険だから?

などと考えたりしていました。そこで,調べてみるとなるほど,と納得する理由がありました。

※ 簡単なルウのとか仕方の記事はこちら↓

カレーのルウは簡単に溶かすことができます!粗熱をとらなくても大丈夫!

記事の内容

1.ルウを入れるととろみがつくのは?

2.火を止めて粗熱を取るのは・・・

3.ルウを簡単に溶かすには・・・

4.とろみがつかないのは他にも原因が・・・

5.最後に・・・

1.ルウを入れるととろみがつくのは?

ルウを入れるととろみがつくのは,ルウに含まれている小麦粉が含まれているからだと分かりました。

この小麦粉のデンプンは90℃以上で固まり出す性質があり,デンプンが糊化することでカレーにとろみがつくのです。

2.火を止めて粗熱を取るのは・・・

加熱したままだと,沸騰しているので,おそらく100℃以上になっています。高校の化学で習ったモル沸点上昇の影響があるでしょうから。

ということはルウの中に含まれている小麦粉のデンプンがすぐ糊化してしまい,溶けにくくなってしまうわけですね。

自分の経験でも火を止めてすぐルウを入れるとなかなか溶けなくて苦労した思いがあります。ダマになってしまうと聞いたこともありますが,デンプンの糊化が原因ですね。

そこで,デンプンが固まりにくい温度まで下げて上げる必要があるのです。ただ,あまり下げてしまうと,ルウ自体が溶けにくくなります。そこで

90℃くらいまで下げればよい

訳です。では具体的にどうすればいいかというと,鍋の火を止めると,割とすぐ90℃くらいまで下がるそうです。

5分くらい待てば

十分だと思います。急いでいるときは濡れタオルの上に置くといいでしょう。

今は,5~10分くらいしてからルウを入れているので,なんだかルウの溶けるのは早いなあと感じていたのはちょうどいい温度になっていたからだったんですね。

3.ルウを簡単に溶かすには・・・

今回調べてみたら,とてもいい方法が見つかりました。5分くらいしたら,

煮汁の中にルウを割り入れて,そのままさらに5分くらいしてから全体をかき混ぜる方法

です。これだと本当に簡単ですね。

今までは5~10分くらいしてからルウを割り入れて,お玉と箸を使ってルウを溶かしていたのですが,このとき最後の方のルウはすでに溶けてなくなっていたりしました。

そんな苦労をしなくても,ルウを割り入れたらそのまま5分くらい待てばよかったんです。今までむだな努力を・・・。

4.とろみがつかないのは他にも原因が・・・

今回調べていたら他にもとろみがつかない原因がありました。それは

・蜂蜜を入れる場合,その入れるタイミング

・味見の仕方

など,アミラーゼという酵素によるものです。このアミラーゼはデンプンを分解するはたらきがあるので,とろみがなくなってしまうのです。

蜂蜜や唾液にはアミラーゼが含まれているため,入れるタイミングや味見の仕方に気をつける必要があります。

アミラーゼは熱に弱いため,蜂蜜を入れるときは煮込む前に入れるようにすればいいし,味見をするときは,味見を下お玉やスプーンは煮汁に戻さない,あるいは小皿にとって味見をすればいいことになります。

我が家では,蜂蜜は使わないし,味見をするほど繊細な作り方をしていないので,どちらも心配はなかったのですが。

5.最後に・・・

我が家では,下の子に合わせて基本的にハウスのバーモントカレー中辛を使うのですが,たまに他のルウも使います。その中でもバーモントカレーは溶けるのが早い気がしています。比べてことはないんですけどね。

ではおいしいカレーを作ってくださいね。よかったら我が家のおうちカレーも参考にしてください。

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