子どもの頃,お正月三が日を過ぎるしばらくすると,「あぶら餅」が食卓にのぼりました。お餅がカビてくるので水の中に入れて保存し,そのカビを落として油で炒めるのでした。お雑煮や磯辺餅の目先を変えるねらいもあったのだと思います。とっても好きで,おねだりしてよく作ってもらっていました。表面がカリッとしてそ揚げ菓子のような味がたまりません。納豆をからめてもとってもおいしいです。
最近では,サトウの切り餅など個別包装のお餅が市販されていて,お餅がカビる,なんてことはなくなってしまいました。あぶら餅も作り方は少ないのではないでしょうか?うちは田舎なので,年末にお餅をつく家庭が多いです。さすがに杵と臼で作るのではなく,機械ですが。そんなわけで,両方の実家からいつもお餅をいただいています。そのおいしいお餅を小さい頃から食べているせいか,みんなお餅が大好きです。たくさんいただいても,大きくなった子どもたちがたくさん食べるので,すぐなくなってしまいます。市販の切り餅と違って,厚くて1個の重量が2倍くらいはあるので,大人は1食1個で十分なのですが,子どもたちは4個くらい軽く食べてしまいます。そんなわけでお餅はカビる前にすぐ食べきってしまうのですが,実はお餅の食べ方で子どもたちが好きなのがやっぱり「あぶら餅」。そこで今は,三が日のうちにこのあぶら餅を出します(さすがに元旦の朝はお雑煮です)。今年も喜んで食べてくれました。
調理時間は10分くらいかな?
<使った材料>
- 切り餅 4個
- 海苔(おにぎり用) 4枚
- しょうゆ 大さじ2
- サラダ油 大さじ4
<作り方>
1.フライパンにサラダ油大さじ4を入れて,IHクッキングヒーターの火力「5」中火で加熱します。
※油が多めの方が上手に作れます。
2.フライパンに切り餅4個を並べます。
※自家製で大きいので,26 cmのフライパンに4個が限界です。
※お餅があまり近いと焼けたときお餅同士がくっついてしまい大変になります。

3.2分位して焦げ目がついていたら裏返します。
※市販の小さい切り餅だともっと短い時間で返した方がいいと思います。

4.さらに2分くらいして,箸で上から押して中まで柔らかくなっていれば焼き上がりです。
5.小皿に移して,おしょうゆをからめて,海苔を巻いたらできあがりです。

これはもうこれ以上時短のしようがないですね。10分以内でできるお正月の手抜き料理の1つです。お餅同士がくっつくと,はなすのに苦労するので目を離さないで調理してください。